紀元前より当時イベリア半島を支配していたローマ人によって軍用道路として利用されていたのが始まりとされるスペインを縦断するルート『銀の道』というもの存在します。もっとも古くから結ばれていたルートは、メリダ~アストルガ。その後繋がれる都市は拡張されて行き、南はセビージャ、北はサンティアゴまで続くルートもあり、巡礼の道の一部としても知られるようになりました。
途中にある町には歴史重要文化遺産都市がありスペインの歴史を感じることができます。
銀の道
一番古いルートの南の起点はメリダ。
日本ではあまり知られていない町ですが、紀元前25年に建てられた町で、当初はローマ属州ルシタニアの州都となりローマ帝国でも重要な都市の1つでした。現在ではスペインの中で最もローマ建築を残している町でトラヤヌス帝時代の凱旋門、紀元前24年にアグリッパにより建てられたというローマ劇場、紀元前8世紀に建てられた円形劇場、そして今でも多くの歩行者に利用されているローマ橋など世界遺産に登録されている考古遺産群は必見。毎年7月から8月にかけてローマ劇場を使って古代劇が上演されます。
メリダから北上した次の主要な都市はカセレス。
この町も紀元前25年にローマ人により建設されました。古代の壁に取り囲まれた旧市街は現代化の影響を受けず中世の街並みを残しており世界遺産に指定されており、最近ではカスティージャ女王イザベルの生涯を描いたTVシリーズ「ISABEL」のロケ地として注目を浴びました。
さらに北上し、カスティージャ・イ・レオン州サラマンカがあります。
古代ローマ時代にはサルマンティカと呼ばれ交通の要所として重要な役割を担っていました。トラヤヌス帝時代に建設されたローマ橋は今でも歩行者に利用されています。
13世紀にはアルフォンソ王により最古の大学サラマンカ大学が建てられ、新大陸統治に向けての準備が行われました。サラマンカの旧市街はイスラム様式、ゴシック様式、バロック様式などヨーロッパの建築文化が集積されている美しい町と称賛されています。学生が多く、スペイン語留学をする町としても絶好の場所です。
そして一番古いルートの北の起点アストルガ。
最初はケルト人の定住地があり、後に古代ローマの砦アストゥリカが築かれました。紀元前14年にはローマ都市がつくられ北西スペインの重要な都市となりました。
ローマ浴場跡は現在も残っています。 またガウディがカタルーニャ地方以外で手掛けた数少ない建築物の1つ「アストルガ司教の館」があります。
おとぎ話のお城のような作りに教会側が反対し、途中ガウディは途中から手を引いていますが、彼のモデルニスムがカタルーニャ以外でみられる貴重な建物です。
このスペインを縦断する街道は、時間をかけ小さな村を訪ねながらトレッキングもできますが、現在ではバスを使って移動することができます。 ご希望の日数やご予算に合わせた日程をご提案いたします。
スペイン
日本との時差 | –8時間 サマータイム実施期間は3月の最終日曜から10月の最終土曜日まで この期間は –7時間 |
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電圧とコンセント | 電圧220V 周波数50Hz プラグは丸型Cタイプ |